学校給食への糖質量表示がはじまる?文科省「食品成分表」の改訂前に知っておくべき「糖類」「糖質」「炭水化物」のちがい。

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半年前の3月5日、WHOが糖類の摂取量は一日のエネルギー摂取量の5%未満にと提案しまして糖質セイゲニストとしては追い風を感じています。

糖類摂取の目安半減、ティースプーン6杯まで WHO指針案 | 日本経済新聞

そしてWHOの発表を受け議員秘書でライターの小倉正行さんが書いてくれました。この記事をよくよく読んだら、来2015年度から学校給食で糖質量をカウントすることの制度的な準備が整いそう。

厚労省、20年に日本初の糖類摂取量基準策定へ~消費者庁の対応次第では非表示の懸念も

小学生の子ども二人も含めて家族全員が糖質セイゲニストな我が家ではますます貴重な情報。ただ、当初は「WHOは糖質1日5g未満と言ってる」と誤解して受け止めてましたし(「糖5g未満」と言ってます)、あの糖尿病治療で用いられる「炭水化物で総カロリーの60%を摂りましょう」の話しとの関係も分かりませんでした。

上記二つのニュースを読んでいくのに「糖質」「糖類」「炭水化物」の定義がキモだと感じたのでまとめておきます。

 献立表に糖質量が記載してないのはなぜだろう?

と思ったのがことのはじまり。子どもらは平日は学校で糖質投下ですので、これまで滅多にチェックしなかった献立表をあらためて凝視することになったのが去年の今頃。

IMG_3353

表の一番下、「栄養量」の行に二つ数字が並んでいます。

左がカロリー量で右がタンパク質量。糖質セイゲニストの親としてはここに糖質量を表記して欲しいと考えるわけです。

学校給食まで糖質制限食にして欲しいとは(今は)もうしませんが、糖質量の表記自体はニュートラルに可能なはず。記載スペースも余裕ありそう。

献立表の左上には「げんりょうごはん」というのが見えますがあとで触れます(笑)。

 WHOの指針案が指摘しているのは「糖類」

WHOが指針案で「1日5g未満に抑えましょう」と提言したのは「糖類(とうるい)」です。carbohydrate ではなく sugarを使っています。英語強い方こちらから読めますので違ってたらご指摘ください。

WHO 指針案

「糖類(とうるい)」と「糖質(とうしつ)」の違いは?

むつかしいことはありません。ここでいう「糖類(とうるい)」は sugar ですから砂糖だと思っていれば間違いないでしょう。イメージでみるとこれ。

sugar_public_consultation_covphoto by WHO/Christopher Black

これに対して「糖質(とうしつ)」となると、でんぷんを含んだものを指すようになります。学校給食での表示を考える場合は「ごはん」や「うどん」などをみていきたいので、でんぷんを含む「糖質」を表示するようにお願いしたいところです。

実際、学校給食でコーラやキャンディ、ケーキにシラップ垂らすのは(今のところ)見かけません。パンにつけるチョコクリームが時々気になりますが。

ところで、上記画像にある「げんりょうごはん」。これを見つけた時「おお?糖質量に配慮してごはんを減らし始めたか?」と思ったのですが、学校に質問してみたらこういうことでした。

イメージ

いわゆるダブル炭水化物のメニューの時はどちらかを減らしましょうという話し。「バランスよく」という考えを伝えるためにこうなっているのでしょう。

しかし大きくなってからの「ラーメン定食」とか「うどん定食」の常食を教えてしまう面もあります。やはり量を減らせばいいわけではないと糖質セイゲニストの親としてはブツクサ言っておきます(笑)。

話しが逸れました。

「糖類(とうるい)」は砂糖やシラップ、「糖質(とうしつ)」はさらにでん粉を含むということ。学校や自治体にWHOの提言を示して話すならこの区別に気をつけないと話しを混乱させてしまいます。

まちがっても「WHOもごはんやうどんを1日5g未満にすべきと言ってます」なんてプレゼンをしないようにしたいものです(笑)。

文科省は主要食品の「糖質(とうしつ)」量を記載しようとしている

WHOの提言発表を受けて小倉正行さんが政府関係機関に取材をされました。すると糖類(とうるい)の摂取がどれほどなのか試算する基準がないという日本の現状がわかったようです。

おいおい、WHOって国連の機関ですよ。日本も参加しているのです。

世界保健機関 (World Health Organization: WHO) は、「全ての人々が可能な最高の健康水準に到達すること」を目的として設立された国連の専門機関です。1948年4月7日の設立以来全世界の人々の健康を守るため、広範な活動を行っています。現在の加盟国は194カ国であり、我が国は、1951年5月に加盟しました。
厚生労働省HPより

今回の「糖類1日5g未満」提言は初めてのことではありません。

これまでは「10g未満」としていたのをさらに半分にしましょうと踏み込んだもの。10g未満の頃から現状を把握するすべをもっていなかったわけで、これでは「国際社会において名誉ある地位を占めたいと思ふ」決意が泣きますよ。

で、小倉さんが取材をすすめるうちに文部科学省が2015年の「食品成分表」の改訂で糖質量の計算をもりこむことがわかったとのこと。ここでポイントなのはWHO提言の「糖類(とうるい)」のカテゴリーでなく、「糖質量」を扱うようだということ。

小倉さんの記事でこう言っているところ。

文科省としては、15年度中に食品成分表に糖分含有量の記載を始めるというものであった。当面、500~600品目で、基礎的食品と炭水化物が多い食品の糖分含有量を記載するという。これらの食品の糖分含有量がわかれば、使用した加工食品も糖分含有量が計算できることになる。

小倉さんは「糖分」と書いてますが「基礎食品と炭水化物が多い食品」と言ってるところからして「糖質」のことです。というか小倉さんも記事のなかでWHOの指針に触れる際には「糖類(とうるい)」、文科省からの情報の際には「糖分」と区別して使ってるのがわかります。

そして、文科省の「食品成分表」は学校や病院の給食で栄養素を計算するのに使われているというのです。「ごはん」や「うどん」「そば」、「スパゲッティ」や「パン」の糖質量が記載されるなら、給食の献立表にも「今日の糖質量」が記載される道が拓けます。「当面500〜600品目」ということですが、ほぼ網羅されるでしょう。

ホント、子どもの糖尿病・高脂血症がこれ以上深刻にならないためにこれ必須ですので。「え?そこまで?」と驚かれる向きには以下を読んでいただければ。香川県はこうなってます。

香川の子どもの肥満について | 香川県教育委員会

文科省が食品成分表に糖質(とうしつ)量を記載してくれたら、給食に関してはWHOの指針を持ち出さなくてもよくなりそうです。

しかし砂糖やシラップたっぷりのジュースやお菓子の糖類(とうるい)は「1日5g未満」です。まずもってペットボトルジュースは完全にアウトですので。

行事のときに保護者会やPTAで「水分補給に」と飲み物を用意する際には気をつけましょう。

糖尿病治療で指導される「炭水化物はカロリーの60%」は厚労省「食品摂取基準」

子どもの学校給食には道筋が見えてきました。では大人の健康問題についてはどうでしょうか。この点も小倉正行さんの記事によると厚労省への取材では

糖類摂取基準を食事摂取基準として設定するための、日本人の糖類摂取実態に関する科学的データがないから設定ができない

とのことで、文科省が「食品成分表」に盛り込んだら厚労省としても2020年の「食品摂取基準」に反映させるかどうか専門家に検討を依頼するらしいです。

なんとも遅いこと。

しかし「糖類摂取実態に関する科学的データがないから設定ができない」なんてその場を逃げちゃってますが、それに近いデータは厚労省も持ち合わせていて「活用」しまくっています。

それが炭水化物の摂取量です。

「糖類(とうるい)」「糖質(とうしつ)」に加えて「炭水化物(たんすいかぶつ)」が登場しました。炭水化物は糖質(とうしつ)なんだけど食物繊維を含んだ食品を指す時に使います。

例えば、食物繊維を多く含むいも類とかです。ごはんもうどんも食物繊維も含んでいるという意味では炭水化物に分類されます。「ダブル炭水化物、やっちまたぜ」というときは、カレー&ラーメンとかですからね。

その炭水物について厚労省は「総カロリーの50%〜65%くらい摂取するのがよい」と「食料摂取基準」で定めているのです。

来年度から使う新しい版もこのとおり。糖質セイゲニストの間でよく話題となる「炭水化物は60%」の公式文書はこちらです(笑)。

日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要(PDF:433KB)
使用期間:平成27年度から平成32年度の5年間。

つまり取材に対して「糖類のデータはありません」と言ってるのだが、同じ「糖質」である「炭水化物」については厚労省はしっかりと取り組んでおります。我々糖質セイゲニストからするとどんどん病気をつくる方向でですけど。

現物の該当ページを確認したんで一応貼っておきます。身をもって炭水化物のこわさを体験した私はこれに従いません。

screenshot

ちなみに医師である夏井氏が自分で糖質制限食をしてみて激的な効果を実感、人類史、生命と地球の歴史にまで思いを巡らせたベストセラー本はこちらです。

まとめ

消費者庁はさらにやる気がなさそうですが、日々の買い物でみている「糖質」表示にも制度的根拠を与えておきたいところですね。いつ表示がされなくなっても「法的には問題ない」とされかねません。

消費者として動向を見守るためにも「糖質(とうしつ)」と「糖類(とうるい)」「炭水化物(たんすいかぶつ)」の違いをおさえておきましょう。そして、今日も糖質制限でスッキリ楽々と過ごしますよ。

最後になりましたが、議員秘書でライターの小倉正行さんグッジョブです。小倉さんとこの会派応援します。

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