広島市内科医会のディベート「低炭水化物ダイエットは是か非か?!」に参加してカルチャーショック!

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南区役所にて放課後児童クラブのエアコン設置について相談して、飛び上がりたいほどの「満額回答」をいただいて話し込んでしまい、20分ほど遅れて到着。

幼少の頃から見かけていた建物でしたが、ここが医師会だったのだと認識。

この学術講演会は、

http://ujina.com/2015/05/20/3523

の時にご一緒した内科医の方がホーページに掲載されていて知りました。

そこでさっそく広島市医師会のWebサイトをみると、

講演会・研修会スケジュール(WebCalendar)| 広島市医師会

http://www.city.hiroshima.med.or.jp/hma/schedule.html

で、このような一覧を見ることができ、

と案内があります。

ここからわたしのカルチャーショックが始まりました。

と同時に、わたしたちが自分で糖質制限に取り組んでいく意味も再確認できましたので、紹介します。

「自由にご参加ください」

カルチャーショックその1。

医師会の講演会が市民にオープンに開催されていたのは驚きでした。太っ腹!

健康と医療の分野は勉強したいことは山ほどありますので、医師会の講演会情報はこれから度々チェックしようと思います。

今回は、いっしょに参加希望した友人が事前に確認してくれましたので安心して行けました。

ただ、電話口だけでは即答がもらえず担当者への確認に少し待たされたとのこと。

当日の会費が必要なもの、事前申し込みを断っているものと様々ありますので、レジメの頭に「自由にご参加ください」とあって Web 掲載されているものでも、よく確認した方がよいでしょう。

貴重な勉強の機会は有効活用したいものです。

サンドイッチの軽食付き

カルチャーショックその2。

受付を済ませて入場を案内されながら、サンドイッチとペットボトルのお茶を差し出されました。無料で医師のディベートが聞ける学術講演会に来て、しかも軽食の提供まであるとは驚きでした。

初めての場所でしたし流れに従って受け取りましたが「低炭水化物ダイエットは是か非か?!」のディベートに参加したわたしです。

「このサンドイッチをいただくのは是か非か?!」になりましたが、無論サンドイッチは日常的には NG 食品なので、袋のまま1回のぞいただけで手をつけず、終了後に丁重にお返ししました。

ついつい思わぬタイミングでいただいた食べものは糖質食品でもいただかないといけない気がしてしまいがち。しかし、お断りできるところをお断りしていかなければ、本当に翌日以降の体調に如実にあらわれますので。

自主独立を貫きます(笑)。

ちなみにサンドイッチは、コンビニ店頭で手に取るようなものではなく、駅中のパン屋さんのケースに並んでいるようなそれなりのものでしたよ。お返しする食べものの写真をとるのも抵抗あり画像なしです。

運営スタッフのみなさんは製薬会社の方々?

カルチャーショックその3。

講演会は2部にわかれていて、パワーポイントのためのパソコンの設置や、ディベート後に質疑応答のため机を動かしたりがあります。その際、お揃いのネクタイをして襟元のバッヂも揃った方々が、5〜6人動かれているのが目に止まりました。

若手の医師の方かと思いました。わたしの業界の講演会や研修会は若手が切り盛りしています。

しかし、ビジネスのピリッとした空気の漂う方々で、どうも雰囲気が違います。

そういえば、受付でもそんな感じでした。

レジメをよく見ると、

20150722-ishikai

広島市内科医会と日本イーライリリー株式会社との共催となっていて、連絡先はその会社の担当者の名前が表記されています。

つまりこの学術講演会は医師会と製薬会社との共催ということのようです。

IMG_3975

終了後には、講演者のみなさんがロビーから車に乗って次の会場?へと出ておられましたが、周りを何人もの方が見守り、車が発車すると深々と礼をされている。

わたしが普段いく勉強会や講演会では、なかなか見たことのないもので驚きましたが、友人の医師は慣れた様子でした。

そう言えばお医者さんにかかるときに目に入る小物って、こういう感じで企業名とそのロゴが入っているものです。

IMG_3978

大きなスポンサーのついている勉強会や講演会にいくことがなかったので、なるほど医学界はこういうことなのだなと学んだ次第。言い悪いの評価ではなく、個人としてよく認識しておきたいと思いました。

置かれた立場で発信内容が決まるという話

カルチャーショックその4。ようやく糖質制限の本題です。

ひとことで言って、この学術講演会の基調として「糖質制限食はあまり推奨しない」というメッセージをわたしは受け取りました。

ここで、このディベートで触れられたこと全てを紹介できませんが、糖質制限食=低炭水化物ダイエットに肯定的な情報として、以下の有名な論文はまず取り上げられました。

糖質制限を推奨しない医師でも認める2008年論文

すなわち米医学専門誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」に2008年に掲載された論文です。

これについて、日本 Yahooニュースが報じていたところでは、

イスラエルのベングリオン大学を中心とする国際研究チームでは、ダイエット方法とその効果について研究実験を行った。
イスラエルの322人(男性86%)を対象にして、3つのグループにわけて、
(1)低脂肪法(カロリー制限あり)
(2)野菜、穀類を中心にしてオリーブ油を多用する地中海法(カロリー制限あり)
(3)低炭水化物法(カロリー制限なし)
の3つの食事法を2年間続けてもらった。

体重などを分析した結果、2年後の体重減少幅の平均は
(1)低脂肪法 2.9キロ
(2)地中海法 4.4キロ
(3)低炭水化物法 4.7キロ
となり、(3)低炭水化物法が最も減少していた。また、善玉コレステロールも増えていた。

これにもとづき同チームは
「ダイエットでは最も一般的な低脂肪法よりも、信頼性に疑問が持たれていた低炭水化物法の方が効果が大きい」と米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」最新号で発表した。

2008/7/19Yahooニュース

一応、典拠を示しておくと、

米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」の最新号 JULY17,2008、 VOL359. NO.3 229-241ページ

です。

糖質制限の勉強をした人なら、このグラフでおなじみのもの。

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わたしもよく目にしてきたもので、江部康二先生の糖質制限入門テキストともいうべき著書にも出てきます。

この日の医師会のディベートでは、このデータの紹介があったものの「たしかに効果は出ているが、やはり炭水化物は食べたいもの」「実際には続けられず脱落者はたくさんいるはず」ということで否定していく流れとなっていたように思います。

しかし、わたしが実際に糖質制限をつづけてきて、実感として一番大事な点である糖質摂取による「グルコーススパイク」の問題が立ち入って取り上げられなかったように思います。このグラフですね。

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この点をはずしていては糖質制限派の重要な主張を踏まえたとはいえないと思います。いきおい反論も貧弱なようにわたしには感じました。

糖質制限の本質をとりあげていない

反対の立場からの医師が、糖質制限食に取り組んだ後こぼれ落ちている膨大な数の人がいるに違いない、それなのに「楽で簡単」と安易な誘導が行われている、特に赤身の肉食の推奨は特に危険、と強調されていました。

しかし、どれも弱い指摘です。

こぼれ落ちている人が膨大にいるかもしれないなら、それを拾って事実として反論するべきです。「楽で簡単」かどうかは、カロリー制限食との比較では答えは明らかです。どんな食事でも買い出しに行って調理することはたいへんな仕事です。

脱落者をいうならカロリー制限食の脱落者も問題にしなくてはならないところ、ディベート前の講演で、患者がなかなかカロリー制限の食事に踏み出せない、との悩みが共有されていたではありませんか。

糖質制限の脱落率のみを指摘する根拠はありません。

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また、ディベート終了後の質疑でこんな場面がありました。

糖質制限派がおこなっている赤身肉の推奨について、反対の立場の医師が「世界的にさまざまな論文で赤身肉がよくないとのエビデンスが出ている」として、「書籍の表紙などで安易な印象操作が先行しているので、まずストップをかけるべきだ」と言われていた点について。

フロアからの質問者が「赤身肉がダメな理由がまるで説明されていない」と厳しく指摘していました。

わたしもステーキを食べたら実に調子がよいので、膨大な論文を積み重ねたエビデンスではなくストレートに「あなた、それ間違いですよ」と聞きたいところです。

さらに、反対の立場の医師が「糖質制限の推奨者は1日何グラムまでの摂取なのか定義をあいまいにしている」と批判したのに対しても、そのフロアの質問者は「その患者さんが昨日より糖質を食べるのを減らしてみる、それがその患者さんにとって糖質制限ではないか、医学論文の定義は関係ない」と。

わたしはふむふむと聞きながら、どうやらこのあたりに、糖質制限食をめぐる医学界の現在のスタンダード(※)と、実践者のすれ違いがあり、同時に糖質制限食の本質が隠れているように思えてきました。

※糖質制限を推奨し診療に活かしている医師もおられます

個人がやむにやまれず始めて激的ビフォーアフター

わたしは、このディベートのなかで、糖質制限食で激的に人生がかわった例の紹介くらいあるだろう、と思っていました。

わたし自身もトータルで20キロほど落としましたし(現在はそこから4キロ増)、友人の医師からは激的ビフォーアフターな患者さんの報告を数知れず聞いています。

しかしこのディベートで糖質制限を肯定すべき情報として紹介されたのは、先のこのグラフの体重推移が柱。

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このような場で、ライ○ップの紹介ができないのはわかります。

しかし、激的ビフォーアフターの例をありのままに紹介し、なぜこういうことが起こるのか、糖質制限派の医師はその仕組みをなんと説明しているのか、その紹介を省いてはフェアなディベートとは言えないでしょう。

糖質制限食の本質は、わたしも身体で実感しますが代謝の本来の仕組みに気づくことができ、自分で食べるものや回数を工夫できるようになるところにあると思います。しかも自分でです。

医学論文を大量に読まなくても、自分の身体に起こっていることを自分で実感できて、毎日の食事と運動で自在に工夫していけるようになる。

考えてみると、健康問題に直面してやむにやまれず自己判断で始めたわたしたちと、医学論文を調べてその成果を踏まえる(守る?)立場とがかみ合わないのは、入り口のところですれ違っており、当然と言えば当然なのでしょう。

「糖質制限食」「低炭水化物ダイエット」にあらためて興味をもたれた方へ

ディベートへの不満をお見せしておりますが、現在の医療システムとガイドラインの中で奮闘されている方にはその方々の役割があると思います。

その中でソフトランディングな転換を模索しておられる糖質制限派の医師もおられますし、まさに今回、医師会が「低炭水化物ダイエットは是か非か」というテーマを掲げて企画をされたことで、以前から気になっていた方がいよいよ入り口についてみようかと考えると思います。

他方、わたしたちは医学会の現在の枠組みを知らない素人ですし、直接の利害もありません。

(医療保険を払っているので社会保障制度全般の中では利害関係者ですが)

それらにとらわれることなく、毎日の食事で、なきに等しいハードルで始めることができます。ハードルは、わたしたちの「やはり炭水化物を食べたい」との衝動くらいでしょうか(笑)。

お医者さんの指導も許可も基本的に必要ありません。

医学論文でこうだ、とされていることは、必ずしも個々人のその時の状況には当てはまりません。

糖質制限食のなかでも、各人各様です。それぞれのところで、理論を手がかりにしながら、多様に取り組んでいくのが食事による健康法です。

自己責任論ではありませんが、医師や医学に頼らず、自分で判断して自分でやりくりする、そのくらいのほうが成果が出やすいです。

そのためには、まずもって糖のもつ中毒性からいったん離れてみましょうとといこと。自主性・能動性を取り戻さないと、このままではこのままです(笑)。

繰り返しになりますが、現在の医学スタンダードのように「バランス良く」といいながら、糖質を50%以上食べていてはそれはできまないだろうと感じます。

まとめ

講演会から帰宅し、キッチンでいつもの食事(糖質制限食)を用意していたら「医食同源」という言葉を思い出しました。

同源だと表現するのは普段は別ものと捉えているからですが、どちらがより根源的かと言えば、食事でしょう。

カラハリ砂漠のブッシュマンはハリネズミを捕獲して部族みんなで分け合って食べます。1日に3回も食べていないでしょう。もしかしたら2〜3日に1回かもしれません。

他方、わたしたちには、ちょっとしたタイミングで軽食のサンドイッチなどが配られます。朝食は欠かさないように言われ、お昼には必ず空腹になりランチをしたはずで、このあとも晩ご飯にいくにもかかわらず、です。

カラハリのブッシュマンの食事と、わたしたちのと、どちらが病気にならずに医療にも負担のかからない食事でしょうか。

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