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アベノミクスでDHC吉田会長から「損切り」されてしまった【みんなの党渡辺代表8億円】

みんなの党の渡辺喜美代表が計8億円を借り入れていた問題は、もう完全アウトな情勢。

記者会見で質問され「個人として借りたもので選挙に使っていない」「事務的なミスは訂正する」なんて目を泳がせながら答えていたが、現職東京都知事だった猪瀬さんとデジャブな展開。

金額が5千万円と8億円で文字通り「ケタ違い」ですが、猪瀬さんはその後(ひっそりと?)略式起訴されたわけで。報道のどれを読んでても既視感を繰り返すばかり。

  • 個人的に借りたのか(選挙資金ではないの?)
  • 利息と期限は決めたのか?
  • どちらが持ちかけたか?

もう全然目新しくないっての。

そこで、この「DHC8億円事件」で素朴に感じた疑問「なんで渡辺代表に大手化粧品会社のDHCなの?」について調べてみたんで長いけど書いておく。

結末にはアベノミクス(安倍政権の誕生)が登場する。

「8億円」に込められる意図

私はこれまでの人生でイン・マイ・ライフ、「個人的に」数億円を渡したり受け取ったりした実話を身近に見たり聞いたりしたことがない。

ビジネスや事業がらみでは(聞いたことは)ある。数億円は世間的には投資や借り入れとして動く規模の金額だ。

とすれば、大手企業が政党党首に8億円を渡すことには、なんらかの見返りへの期待があるはずだとしか想像できない。

DHCの吉田会長が渡辺代表に働いてもらいたかったこととは?

 

DHCといえば薬局で見るあれだろ

報道でDHCを何度も繰り返し「大手化粧品会社」と説明されると、渡辺代表=ミッチーのヘアスタイルやらメイクなんかを想像してしまったのだが。宣伝にはならんか。

DHCは以下をご覧のとおり健康食品通販第1位。最大手も大手、健康食品業界のドン企業。

(自社がアピールしてるんだから、こんなに信頼できるソースはないぞ。)

DHC-NO1

https://www.dhc.co.jp/goods/cagoods.jsp?cCode=10268001

 

そう。例えば、薬局やコンビニでよく見かけるこれ。

「体力満々」って、冷静に考えると商品名なのか効能を謳ったのか曖昧なのだが、これを買いたい心理の時は、論理的思考のハードルは低くなりスーッと手が伸びるのも確かだ(笑)。

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そして、こちらはDHCのトクホシリーズ。「ケール青汁+食物繊維」が商品名だと読み取れる。効能書きが「便通の改善」ということだ。体調に悩んでサイト検索していたら、いつの間にかDHCの通販ページヘなんてありがち。

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目が泳いだ渡辺代表の記者会見を見てるより、何かが見えてくるようなワクワク感が芽生える。

そう。この社会の本質は商品から分析するとうまくいくのかもしれない。

〜 それゆえ、我々の研究は「健康食品」の分析から始まる。〜

 

 

「いわゆる健康食品」

DHCの商品表示が非論理的でわかりにくいのも無理もない。

そもそも食品は原理原則・徹頭徹尾「健康のため」のものであり、「健康食品」というカテゴリーそれ自体が矛盾に満ちているからだ。

だもんで、厚生労働省も「健康食品」とは正面から言わず「一般食品」=「いわゆる健康食品」としか用いない。

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【厚生労働省】「健康食品」のページ
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/hokenkinou/

この表の分類では、上記「体力満々」は「一般食品」に、「ケール青汁+食物繊維」は特定保健食品(トクホ)に入るとわかる。

 

食品・医薬品への法規制

ところで、この厚生労働省作成の図は、一般食品から医薬品までが連続の関係で表現されている。木の根っこだって薬になりうるからだ。

自然的連続の関係にあるということは、一般食品が医薬品として売られる可能性も事実としてあるわけだ。

医薬品だけが医薬品としてのみ売られるルールを担保するため、無認可医薬品の販売を薬事法違反で処罰することになる。

「体力満々」は効能を謳うことは許されないが「ケール青汁+食物繊維」は特定保健食品としての範囲で効能を謳うことができているのである。

そんな「いわゆる健康食品」とその規制について、次はDHCなど「健康食品業界」の声に耳を傾けてみよう。

彼らが「悲鳴」をあげた出来事は2007年に遡る。

 

「4.13事務連絡」

2007年4月13日、厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課が、各都道府県に行った事務連絡。のちに業界で「4.13事務連絡」と呼ばれるようになったもの。

いわゆる健康食品について

 

表記について、販売名に効能効果を用いた製品に対して、本年5月末日までに改善するよう要請しているところです。
DHC、ファンケル、小林製薬、明治乳業、味の素、アサヒビール、サントリー、サッポロビール、ハウス食品、ヤクルト等主要新聞の全国版に広告掲載した社に対して小職から連絡しております。
つきましては、同様の販売名を使用している製品に対して同様に改善するよう要請いただきたくお願いいたします。猶予期間については、90日を目安として要請いたしました。
業務多忙の折恐縮に存じますがよろしくお願いいたします。
疑義等が生じた際にはメール又はFAXにて照会いただきたく重ねてお願いいたします。

(以上、全文)

ガツンと会社名が名指しされた全文に、もう一枚次のファイルがついていて、これにはただNGワードが並んでいる。

kenkousyokuhin (PDF書類)

要するに「このワードを含む商品は売るなよ」というお達しなのである。しかも改善期間を90日と指定する厳しさ。

 

「いわゆる健康食品」業界の反発

この「4.13事務連絡」を、DHCはじめとした業界はどのように受け止めたのか?

全国版をもつ「主要新聞」に広告掲載した商品を90日以内に売るのをやめろと言われたのだから言わずもがなである。

ある健康食品業界ジャーナル誌は、その7月に商品変更の記事を書き、翌8月には業界へのアンケート結果を掲載している。

健食大手3社、厚労省の改善指導で品名変更/ファンケル、小林製薬、DHC 2007年07月10日
http://www.sis-web.co.jp/news/070710_02.html

8割近くが現行の薬事法に「ノー」/健康ジャーナル「健康食品の販売に関するアンケート調査」 2007年08月20日
http://www.sis-web.co.jp/news/070820_02.html

この見出しのとおり、業界は品名変更したうえで「現行薬事法にノー」の声をあげるという対応をとったようだ。「ノー」の理由は「表現の自由だ」「消費者に正しい情報が伝わらないから」とのことだ。

具体的にDHC商品の名称変更を見ておこう。

「4.13事務連絡」でNGワードのトップに上げられたのが、DHCの圧ダウン。

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これも「体力満々」とならんで、「圧ダウン」が商品名なのか効能書きなのか一瞬迷う。

しかし、ダウンの横に下がる矢印2本と、血圧計らしきイラストが添えられているので、個々の消費者や状況によっては「血圧が下がる」というメッセージを読み取るだろう。

これが「4.13事務連絡」によって以下に品名変更され。

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圧バランスに。

血圧計らしきイラストは維持されたが、下がる矢印のみで、上がる矢印がないのは名称とアンバランスになってしまった(笑)。

「圧ダウン」が「飲めば血圧が下がる」であれば医薬品として薬事法違反になるところが、「圧バランス」への 名称変更により「体力満々」と同じ「いわゆる健康食品」としてお咎め無しでいられるってことだ。

ただ、そのために余儀なくされたコストは「数千万円」ともいわれ、この「4.13事務連絡事件」をきっかけに業界は動きを強めたようだ。

事務連絡の撤回にこだわったのが健康食品の業界紙を発行するCMPジャパン(株)(現UBMメディア)。事務連絡の撤回を求めるとともに、販売メーカーを中心に業界全体で表示問題を考えることを提言、2007年12月にエグゼクティブ会議(大濱宏文議長=当時)を立ち上げ、08年1月に東京で第1回会議を開催し、サプリメント法制定を目指す活動を開始した。
UBMメディアの発表によれば、健康食品業界を代表する企業100社・約140人が参加したとされている。また同問題を受けて自民党の石崎岳衆議院議員(09年引退)を会長とする超党派の議員連盟「健康食品問題研究会」が07年12月に発足。代表世話人には健康食品法の立法化を踏まえた勉強会がスタートしている。
要するに、商品名を改定しろと一方的に圧力を加える厚生労働省に対して、異議を唱えた健康食品業界では初めての会合がエグゼクティブ会議のはじまりだったと言えるかもしれない。少なくとも表向きはそうである。4・13問題を端緒に、業界の抱える状況を分析し、今後の対応策を検討するのが初期の目的だったらしい。その大義に掲げられたのがサプリメント法の制定だった。

http://ib-kenko.jp/2010/08/83_2.html

こうして、政治家への資金提供に込められる「業界」の想いが伝わってくる。そこへ現れたのが「みんなの党・渡辺代表」だったわけだ。

 

規制緩和政党=みんなの党

みんなの党は、言わずと知れた「規制改革」政党。規制改革と言っても強める方ではなく「官僚支配打破」を標榜して規制を緩める方向での「改革」。

みんなの党・マニュフェスト
http://www.your-party.jp/policy/manifest.html

詳細なものだが「成長戦略で経済復活!」の章の中にこんな項目がある。

インターネットの利活用を促進し、ネットによる新規ビジネスを振興する。医薬品のインターネット販売を安全性に配慮しつつ解禁。

医薬品のネット販売を解禁するなら「いわゆる健康食品」も一蓮托生である。そしてDHCは健康食品通販NO1である。

DHC-NO1

 

DHC吉田会長から渡辺代表への資金提供の時期は

3億円  2010年7月

5億円  2012年12月

とされている。

民主党政権時代、それぞれ参院選、衆院選の直前と重なっている。特に衆院選は民主党野田政権が国民の支持を失い、自民党が政権復帰する情勢で、維新の会とともにみんなの党の存在感もあったころである。

http://www.j-cast.com/2014/03/26200266.html

DHC吉田会長は記者会見でこう吐き捨てている。

-なぜ貸し付けの事実を公表したのか。

脱官僚・脱中央集権の志に共鳴して渡辺氏を応援していたが、12年の衆院選後に自民党寄りに変節した。結いの党議員の会派離脱などを拒否したのを見て、覚悟を決めた。

吉田DHC会長インタビュー要旨

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014032801018 

今回の事態に至ったのは「自民党寄りに変節した」と言い「結いの党議員の会派離脱」があったからだと。

確かに「8億円拠出したのにおいおい消滅か!」と言いたくもなっただろう。

しかし、政党の離合集散は政治家の資金繰り事情もあり、年末恒例行事である。そんなことも知らずに残念がったなんて本当だろうか。

DHC吉田会長の主観はともかく、業界の想いであった「規制緩和の達成度」という尺度に照らしてみたらどうだろう。

 

アベノミクス「第3の矢」

そのことがわかるのがこの記事。なんと5億円を貸したその12月の安倍政権誕生によって、「規制緩和」が進捗してしまったのである。

業界の驚きの声が紹介されている。

アベノミクス「第3の矢」となる成長戦略の中で物議を醸しているテーマがある。サプリメントなど健康食品への表示規制の緩和だ。これまで効果や機能を表示できるのは、国の審査で有用性が認められた特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品だけだった。これを改め、2015年度から含有成分の有用性が確かなサプリメントにも機能性表示を認める方向となり、6月に閣議決定された「規制改革実施計画」に盛り込まれた。
サプリ業界が驚くほど、表示の規制緩和はトントン拍子で進んだ。ある関係者は「突如2月の規制改革会議で浮上し、4月に業界ヒアリングが行われ、6月に閣議決定された。あまりのスピードに、かえって半信半疑になった」と振り返る。

(中略)

健康食品業界にとって、この規制緩和は市場拡大に直結する悲願だった。実現すれば市場規模は現在の約1兆2千億円から倍になるとの見方もある。

http://facta.co.jp/article/201312022.html

 

業界も半信半疑だった閣議決定「規制改革実施計画」。該当は25ページ。

規制改革実施計画
http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2013/__icsFiles/afieldfile/2013/06/20/20130614-03.pdf

 

「③一般健康食品の機能性表示を可能とする仕組みの整備」として6項目あがっている。そのうち2つをみてみると。

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さきほどの「いわゆる健康食品」の領域から、トクホや栄養機能食品として販売できる範囲が広がるという中味である。

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励ますつもりはないが、DHC吉田会長は飛び上がって喜ぶべき大きな成果ではないだろうか。

 

用済みになる早さ

経営に悩む事業者ならよくこんなことを考えるはずだ。

  • すでに目的を達成してしまったお金はいち早く回収して手元にもどしたい。
  • もう回収できないお金なら「損切り」をして精算に入りたい。

それがたとえ不義理になったとしても託した成果をリターンしない相手なら、それは相手が悪いのであるし、たいていは義理をたてるメリットもない状況になっている。

一刻も早く、同じ目的でお金を「再投資」する先を探さなくてはならない。

話は変わるが、だれかにどんどん「損切り」されているように見える話題が続いているような(細胞やら再選やら)。

 

これをまとめた感想

 

私OTは、サプリはほぼ買わなくなった。これからも買わないと思う。その理由をこのブログで書き綴っている。

理想的には「いわゆる健康食品」への規制など必要なくなると良いと思ってる。その意味では「規制緩和論者」。害の心配されるものは売ろうとしても売れないのが理想だから。

消費者が自覚的になれば解決することなんだが。そうすればこんな「肝臓エキス」などという、商品名なのか物質名称なのかわかりにくい表示は消えていくだろう。

 

kanzouekisu

そもそもサプリいらんでしょ。肉、卵、チーズを食べて体力満々である(笑)。

【STAP細胞事件】理化学研究所の中間報告は「限りなく不透明なクロ」宣言。

もう少し「STAP細胞事件」を見ています。一昨日までは「STAP細胞」論文問題と書いていましたが、中間報告の記者会見をみたらもうこれは事件と呼ぶべき展開なんですね。

さっそく動画がYouTubeに配信されています。

その1

その2

真ん中に座っている理事長つまり理化学研究所のトップであり責任者の野依良治氏。

野依良治 ー Wikipedia

この方はノーベル化学賞受賞者(2001年)なんですよね。大学での仕事を始めた年なのでよく覚えています。

世界的な業績を残した方が「研究不正があったかなかったか」と問われて、浅草の雷門の仁王のような怒気で顔を真赤にして、必死の釈明に追われているのです。

これは事件ですよ。

しかし、この会見は4時間あまり。全部見ると1日つぶれちゃいますし、私OTにはほとんど理解できません。 ( ゚д゚)ポカーン。

ドキュメントで読むにはこちらです。

研究論文(STAP細胞)の疑義に関する調査中間報告について
http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140314_1/

会見で質問している記者もある程度勉強して臨んでいるんでしょうけど素人が専門家のデータと論理を追求するって難しいことなわけで、だからこそサイエンスの世界の中での検証が大事なわけですけど。

ただ科学の素人でもこの会見の「ドーン」とした雰囲気はわかります。

「限りなく不透明なクロ」宣言ですね。

日本だけでなく海外からの突風も心配です。ハーバード大学の研究者も共著者にいるため、ハーバード大学でも調査が始まり、その調査報告との整合性も問われることになるのでしょう。

今の段階から世界最高レベルの研究倫理に耐えうる徹底的な事実の解明をしないと、かなりまずい。

「割烹着のリケジョ」の画で「世紀の大発見」をセンセーショナルに煽られてしまったのですが、科学の歴史を紐解けば、ねつ造は頻繁に起きているものなんですね。

20世紀最大の科学スキャンダルとされる「ポリウオーター事件」。

ポリウォーター -Wikipedia

これは細いガラスの管に水が挟まれると、普通の状態の水と全く異なる性質を示すという話だったのですが、世界中の化学者を巻き込み、ネイチャーやサイエンスを始めとする科学雑誌や学会で激論が交わされる騒動が10年近く続いたようです。

そして最後は驚くべき結論でアッという間に終息。

ポリウォーター事件については荒田洋治東大名誉教授のブログがめちゃ詳しい(わかるところだけ読んでます)。

荒田洋治のブログ
http://yojiarata.exblog.jp/12629771

しかし、STAP細胞事件がポリウォーター事件の頃と異なるのは、今の日本の閉塞状況を象徴していることですね。

さらに、おそらくサイエンスの中におられる方と推測しますが、このブログの方の発信を読むと危機感でいっぱいです。

【ブログ】世界変動展望
http://blog.goo.ne.jp/lemon-stoism

【ツイッター】世界変動展望 著者
https://twitter.com/lemonstoism

 

一昨日の投稿にも紹介した科学者の方からは、記者会見をご覧になって以下のメッセージ。

大学を含むさまざまな「改革」なるもので、個人の自由な発想に依拠する研究がますますやりにくくなり、政策的誘導に基づくトップダウンの研究に多額の資金が投入され、そこに人々が群がり、任期制雇用により「失敗をすれば生きていかれないので成功するしかない」という若手研究者の研究環境が、今回の事件の根源的背景ではないでしょうか。それが変わらない限り、この日本でねつ造が必ず再発すると思います。

ということで、今日の投稿のまとめは、荒田氏のポリウォーター解説の結論から。今起きているSTAP細胞事件そのものをズバリ言い当てています。さすが科学者ですよ。

メディアに翻弄され、ファッションと化した研究は研究でなくなる。そして、真実は、つねに、誰にも理解できる単純明解なものである。

obokata

「STAP細胞」論文問題とアベノミクス。

「STAP細胞」論文問題は本日、理化学研究所の発表で山場を迎えますね。

STAP細胞論文の調査について【理化学研究所】
http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140311_2/

私 OT は科学分野には疎いのですけど、大学の中で大学教員の方々と仕事をしていたことがあります。それまでに持っていた素朴な「科学者」のイメージと違うのにずいぶん驚きました。

「割烹着のリケジョ」には目がくらみましたけど(笑)、疑惑に発展して「やっぱりなぁ、あの世界であの見たまんまはないだろ」という感じがしてきました。

さて、今日の会見でこの問題は、

「データにミスがあったので、論文は取り下げる。しかし研究自体は間違っていないので、さらに調べを続ける」という線の発表が行われるのではないか、

時間稼ぎそのもので、世間の多くの人たちはそのうち忘れてしまうはず。世間が忘れてくれないと困る事情がドス黒くあるからだ。

こんな見立てと情報を、ある方(私は科学者として尊敬)が送ってくれたので、そこからリンク貼ったり裏をとったりして書いておきますよ。

再生医療はアベノミクスの重要分野だってことをよくみておこう
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130711/mca1307110503001-n1.htm

政府は10日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)などを使う再生医療の産業化に向けた検討会議を始動させた。再生医療産業の育成は安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の第3の矢になる成長戦略の柱の一つで、会議では関連製品の安全を確保するルールを作成する。

この記事でその実働部隊も書かれているので要確認。

会議は「再生医療等基準検討委員会」の名称で、経済産業、厚生労働、文部科学の3省の担当者や有識者で構成。座長には、岡野光夫・東京女子医科大教授が就任した。

大きな組織のトップに座る方は重要です。

岡野光夫・東京女子医科大学教授

東京女子医科大学 医学部  教員一覧
http://www.twmu.ac.jp/medical-staff/m-staff-5.html

岡野氏は、先端生命医科学研究所の所属。

さらにさっそくこの一覧の中に名前が見えてくる大和雅之教授

東京女子医科大学 グローバルCOE
「再生医療本格化のための集学的教育研究拠点」
http://twins.twmu.ac.jp/gcoe/84.html

「グローバルCOE」って見た瞬間、きな臭いものを感じ始める私。「なんとかCOE」って「政府の紐付き予算」と言われてて、なにかと現場にはキツイものなのです。

それは置いといて、サイトには大和雅之氏の顔写真も掲載されていますね。ロンゲな方なんだ。

gcoe_yamato

ということで「割烹着のリケジョ」小保方氏は同じ再生医療分野で岡野光夫教授や大和雅之教授と仕事仲間と言ってよいでしょう。年齢差はものすごくありますけど(そこも引っかかる)。

というか、大和雅之教授は今回のネイチャー論文の共著者だし。

STAP論文、共著者の役割は 小保方さんら計8人
http://www.asahi.com/articles/ASG3F643RG3FPLBJ00D.html

東京女子医大の大和雅之教授、米ハーバード大のマーティン・バカンティ医師、小島宏司准教授の3人は主に、この時期に小保方さんを指導し、研究に協力したという理由で、共著者になっている。

(朝日新聞デジタル  2014年3月13日 中村通子 )

 

研究者と「ベンチャービジネス」

一方、再生医療分野にベンチャービジネスの会社があります。

株式会社セルシード
http://www.cellseed.com/

「私たちセルシードは安全で質の高い最先端の再生医療製品を提供します。」

この会社の役員であり、かつ大株主でもあるのが、岡野光夫教授。そのソースですが「有価証券報告書」というものがネットでも読めるんですね。

株式会社セルシード S0008294:有価証券報告書

左の目次から「大株主の状況」をクリックすると岡野氏の名前も掲載されており、この報告書の時点で138,000株(2.59%)と確認できます。

再生医療分野が拡大すればセルシード社は繁盛しもうかります。当たり前です。

アベノミクスの実働部隊のリーダーで、ベンチャービジネス会社の大株主であるのが岡野光夫教授なのです。

そんな岡野教授が、2011年に「割烹着の」小保方さんと共著論文を書いていたのにも注目です。

小保方さんの2011年論文といえば早稲田大学での博士号論文が「コピペ疑惑」で話題ですが、それとは別で「Natuer Protocol 論文」と呼ばれるもの。

Reproducible subcutaneous transplantation of cell sheets into recipient mice

http://www.nature.com/nprot/journal/v6/n7/full/nprot.2011.356.html

cell_sheets

なんと!大和雅之教授も共著者として入っているのを確認。いままで見てきた構図からしたら、この論文は本当にインパクトあるものですね。

で、その論文の内容は。タイトルにある「 cell sheets 」。これがズバリ先の「セルシード社」の製品なのだそうです。

「なのだそうです」というのは、科学の英語論文なんてまともに読めっこないし、電子的に入手しようと思うと課金されちゃうんで、自分で確認するのは諦めたわけですけど。

この製品を持ち上げ、商品の売上に貢献する研究になっている。

科学者が科学の論文として書いたものによって、自分が携わっている会社の利益にもなる。役員どころか大株主になっている会社の。

これが問題でなくてなんでしょう、ということで研究の世界では「利益相反事項の記載」をしなかった義務違反が指摘されています。

小保方晴子の疑惑論文4(Nature Protocol誌)
http://stapcells.blogspot.jp/2014/02/nature-protocol.html

同じ2011年の論文と言っても、小保方さん個人の早稲田大学博士論文より重大に思えるのですが、「割烹着のリケジョ」にだけ目が行ってるうちはそれに気づけません。

 

「STAP細胞論文」発表でセルシード社株は?

そうなると1月30日の「STAP細胞論文」発表でセルシード株がどうなったかもみておかないとなりません。

株価の推移はこんな感じだったようです。7776t

そして翌31日、セルシード社の新株予約権が大量行使されました。

第11回新株予約権(行使価額修正条項付)の大量行使及び行使完了に関するお知らせ 株式会社セルシード (PDF)

これによりセルシード社は4億5千万円もの資金調達に成功。さらに、3月4日になり次回の新株予約権発行を発表しています。

「最大で27億円強を調達することを前向き評価する買いが流入している。」そうです。

セルシードが急伸、CBと新株予約権による資金調達を評価http://minkabu.jp/stock/7776/news/658166

しかし、これも今日の理化学研究所の発表で「いったん取り下げ、沈静化待ち」の展開となるとどうなるでしょうね。

大和雅之教授のツイッターが、Natuer論文発表直後は連日投稿があったのに2月5日でぴったり止まっていたり、3月上旬の学会発表もキャンセルしたとの情報もみました。

今後どんな展開になるのか?私にこの問題でメッセージをくれた科学者の方の見立てを紹介しておしまいにします。

小生は、小保方氏が以上の背景の中でデータをねつ造したと思います。「STAP細胞」なるものの存在はなく、再生細胞は他の細胞が混じったものを見間違えたか、すべてがねつ造されたかのいずれかでしょう。前者の場合は、混入の経路を探索することをしないで「STAP細胞」なるものを作り上げたことになります。そのような行為を彼女一人が行ったのか、他の共著者も巻き込んだのかはわかりません。一連の疑惑が解明されれば、小保方氏の博士号(STAP細胞ではない)は文献の盗用などで剥奪、「STAP細胞」ねつ造の現場となった理研の神戸の再生医療研究センターは解体、ビジネスとつながった論文ねつ造事件であることがわかれば、岡野・大和教授も追究される可能性があります。しかし、かつての汚職事件と同じように、マスコミの追及は次第に弱まって、事件の本質が闇に葬られる可能性も残っています。あるいは小保方氏だけが切られて、他はお構いなしの「トカゲのしっぽ切り」。その最大の理由が「アベノミクス」です。